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日本国憲法改正提案Ⅸ


―白馬の王子は意気地なしー

そのサービスは提供されない

Ⅷの最後に、重大な欠陥が日本国憲法にはあることを指摘した。それは緊急事態に対する条項がないことだ。諸外国の憲法に当然あって、日本国憲法には存在しない条項だ。日本国憲法改正に積極的な国民は、第2章の戦争放棄の改正と緊急事態条項の追記を強く希望している。

ノーマ・ジーン・ベイカー
一方、改正に消極的な国民は、第2章と緊急事態条項の追記を改悪と表現して、その2点には全く賛意を示さない。戦後70有余年も改正議論が国会で議論すらされない背景には、両者が全く妥協できない条項が、最重要だということも影響している。

敗戦国のタトゥー

諸外国の憲法には、第2章のような戦争の放棄条項を設けている国はドイツや韓国のように数か国ある。また平和を希求するといった表現や、非戦宣言のような文言も多くある。一方、緊急事態条項は多くの国が設けている。ドイツや韓国にも当然ある。侵略的な戦争は放棄する、あるいは戦争はしない、と宣言しながらも、もしもそのような事態が発生したときはどうするかを規定するのが緊急事態条項だ。つまり戦争の放棄条項と緊急事態条項は一対とといえる。ところが、日本国憲法は戦争の放棄条項はあるが、緊急事態条項はない。

戦争を放棄したんだから、そういう状態は起きない、起きてほしくない、という当時の日本国民の想いかもしれない。もし他国が攻めてきても、白馬の王子、―国連軍、が助けに来てくれることを信じて、ということだ。ところが複雑な国際情勢下では、国連軍の創設も、信じたはずの公正と信義も存在はしない。

国連常備軍が駐留するはずだったが、米国軍が駐留している。日本国政府は米国軍の意思決定には全く関与できないにも関わらず、核兵器を装備した世界最強の軍隊が、主権国家内に駐留しているということを昔、ルーマニアから来た女性に話したところ、「日本はアメリカに占領されているの?」と聞かれたことがある。東欧の常識では他国の軍隊が駐留しているのは、交戦中の同盟国か占領中かしかないのです。日本に来て交戦中ではないので、必然的に「占領中」と疑問に思ったわけだ。

危機管理の最重要事項は「最悪を想定する」だ。最悪の想定で計画はされなければならない。東北太平洋沖地震による、福島第一原子力発電所の事故は、最悪の想定、―全電源の喪失、を想定していないことだった。そしてそのことは当時の政権与党や国民から、東京電力が非難される一因だった。しかし、憲法の緊急事態条項のような、最悪の想定を追記することには、当時の政権与党であった、現在の野党は反対する。起こらない事態を想定する必要はない、という呪縛だ。多く国民もその呪縛から解かれてはいない。

大震災、極端気象、テロ、感染症、戦争などの危機は状態化している。そのような状況で統治権力が危険にさらされたとき、国民及び日本国内の外国人の諸権利が著しく侵害される蓋然性は高い。そのようなとき、だれがどうする、そして誰が正統なのか、そこからの復帰はどうする、など規定しておきたい事項は多くある。

実は改正案には国内緊急事態という条項を追記した。国内緊急事態とは、大規模災害や国内のテロの措置を目的としている。国内緊急事態はあくまでも国内法で措置可能な事案に対処するための条項だ。国内緊急事態は災害対策基本法の第9章災害緊急事態の立法根拠となるべき条項なのだが、日本国憲法ではそのような条項はない。

本稿で検討したいのは、国内法では措置できない事案だ。いわゆる紛争や戦争ということだ。「武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律」―通称国民保護法で、法律レベルでは措置がされている。しかし、先にも触れたが、憲法上でその規定がない。

憲法上で認められている諸権利をある程度制限をして、武力攻撃から国民を守ろうということだが、憲法上で認められている、―それを遵守しなければいけない諸権利を、その下位の法律が制限することは、―司法の稿でふれたが、違憲立法になる。

今、「災害対策基本法」の第9章や「武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律」は違憲立法になる可能性があるということだ。(改正案)第48条[国内緊急事態]条項は、災害対策基本法第9章の根拠となる。

憲法改正に消極的な議員は、このような違憲立法の疑義には異議を唱えることはしない。日本国憲法憲法9条を厳密に適用したならば、自衛隊の存在は違憲となる疑義がある。ところがそういったときには憲法を柔軟解釈する。政権与党となった旧社会党が、それまで自衛隊は違憲という主張を一転させたことは記憶に新しいところだ。

平和安全保障法制やテロ対策特別法の審議中には憲法を厳密解釈して、「立憲主義の破壊」というレッテル貼って二枚舌を使う。状況によって態度をかえず、つねに憲法との整合性を意識して立法行動すること、余計に行政権に踏み込まないことが、立法府議員の資質ではないでだろうか。残念ながら与党野党を問わずそのような議員はいないと断言できる。

立憲的に立法府がふるまうとしたならば、災害対策基本法の第9章も「武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律」も、平和安全保障法制やテロ対策特別法も憲法の改正を伴う立法行為ではないか?緊急事態条項がない日本国憲法下では国民及び外国人の諸権利に制限をかけるような立法は違憲立法だからだ。


そのためにも武力攻撃を想定した国防緊急事態条項は憲法の条文として必要なのだ。

第11章 国防緊急事態

第76条[国防緊急事態宣言]日本国の領域が武力で攻撃された、またはこのような攻撃が直接に切迫しているとき、国民議会議長は国防緊急事態を宣言できる。
2 国防緊急事態の宣言は、国民議会の承認を得て行うこととする。承認は、国民議会議員の過半数かつ投票の3分の2の多数を必要とする。
3 即時の行動が不可避とされる状況で、かつ、国民議会の適時の集会に克服しがたい障害があり、または議決不能のときは、国民議会地域議員の議決で承認する。
4 2項3項による承認に障害があるときは、国民議会議長は内閣安全保障会議にはかり、賛同を得ることができる。賛同を得られたときは、3項の手続きが承認されたものとする。
5 国防緊急事態の承認は天皇により、第7条3項に従って渙発される。これが適時に可能でないときは、他の方法によって渙発されるが、可能な状況になったときは、直ちに官報で公布しなければならない。
6 国防緊急事態の承認が渙発され、かつ日本国領域が武力で攻撃される又はその危険が切迫しているとき、天皇は、国民議会議長及び総理大臣の助言と承認により、国防緊急事態の存在についての国際法上の宣言をすることができる。
第77条[指揮命令権委譲]国防緊急事態の宣言とともに、国軍に対する指揮命令権は、総理大臣に委譲される。
第78条[国防緊急事態特別委員会の設置]国民議会議長は国防緊急事態の承認に基づいて、国防緊急事態特別委員会を設置することができる。
2 国防緊急事態特別委員会は常務委員会の皇室、外交、国防の委員及び国民議会議長が任命した地域代表議員で構成される。
3 国民議会議長は国防緊急事態特別委員会の委員長を兼務する。
第79条[国防緊急事態立法]国防緊急事態において第33条11項の規定によらず、本条2項の規定を適用する。
2 政府が国防緊急事態の措置に必要と表明した法律案は、国防緊急事態特別委員会で可決して法律にすることができる。
3 国防緊急事態特別委員会の法律によって憲法を改正し、憲法の適用を停止することは許されない。ただし、適用を制限するときは、国民議会の特別な議決を要する。
第80条[国防緊急事態特別委員会の権限]国防緊急事態特別委員会が国防緊急事態において、国民議会の適時の集会に克服しがたい障害があり、または議決不能であるときは、国防緊急事態特別委員会は、国民議会の地位を有し権利を行使する。
第81条[政府の権限]政府は、国防事態において、事情が必要とする限りで、次のことをすることができる。軍を全域に出動させる。
2 条約に基づき集団的自衛権を行使すること。
3 条約に基づき法人並びに邦人を保護すること。
4 行政機関及び地域自治体の職員に指示すること、及び行政機関の長及び、地域自治体の首長にその権限を委任すること。
5 各項の措置は国民議会及び国防緊急事態特別委員会に報告される。
第82条[裁判所の地位]裁判所及び、その裁判官の憲法上の地位または憲法上の任務の遂行は、侵害してはならない。裁判所法を国防緊急事態特別委員会の法律によって改正することができるのは、それが裁判所の見解によっても裁判所の機能の維持のために必要であるとされるときに限られる。このような法律が制定されるまでの間、裁判所は、裁判所の活動能力の維持のために必要な措置をとることができる。
第83条 [憲法機関の機能]国防緊急事態中に満了する国民議員または地域議員の任期は、国防緊急事態の終了後6カ月を経て終了する。
2 国防緊急事態特別委員会の3分の2の多数で後任者を選出することによってのみ、総理大臣に対し不信任を表明することができる。
3 国防緊急事態の期間中は、国民議会の解散は禁止される。
第84条[非常事態における法令の効力]第72条の法律、並びにこれらの法律の根拠に基づいて制定された法規命令は、それが適用されている期間中は、これに反する法の適用を排除する。ただし、第72条の根拠に基づいて以前に制定された法律については、この限りでない。
2 国防緊急事態特別委員会が議決した法律及び、これらの法律に基づいて制定された法規命令は、遅くとも国防緊急事態の終了の6カ月後に効力を失う。
第85条 [国防事態における法律および措置の廃止]国民議会議長は、国民議会の同意を得て、いつでも国防緊急事態委員会の法律を廃止することができる。国防緊急事態特別委員会または政府が危険防止のためにとった措置は、国民議会の議決により廃止される。
2 国民議会議長は、いつでも、議決によって国防緊急事態の終了を宣言することができる。国防緊急事態は、承認の前提となった条件が存在しなくなったときは、遅滞なくその終了を宣言しなければならない。
第85条[国防事態の終了、講和]講和については、法律で決定する。

本来は、統治権力に一定の期間、超法規的に事態への対処を一任してその間、国民保護を第一目的とした措置が、憲法上認められている諸権利を一時的に制限することを国民が合意する、ことが理想だ。 たとえば、通信の秘密など、敵国との交信を傍受する必要から制限が必要だし、現行犯逮捕及び司法手続きによる、容疑者の拘束も一時的ではあるが制限が必要だ。その他、財産権の制限、つまり敵と内通していると思しき組織の施設等への立ち入り措置なども、財産権や先の令状主義への制限がなければ困難だ。

このように国防的な緊急事態では平素の統治が困難になり、その排除のためには一時的な権利制限はしかたない、という合意が必要だ。その合意が緊急事態条項なのだ。

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朝日新聞も毎日新聞も、今こそ憲法第9条を遵守するよう社説を書くべき

―国連軍創設が憲法第9条の要請― 国連常備軍と戦力の放棄は契約 少し過激なタイトルだが、憲法解釈上そういう結論になる。そもそも日本国は「公正と信義に信頼して」自国の安全と平和を確保しようとしたので、自国を防衛するための戦力はいらないと宣言している。つまり国際的に平和を実現するためには、各国が戦力を縮小して、国連常備軍がそれらより強力な唯一の戦力になる必要がある。それが第9条の要請だ。

II War as a sovereign right of the nation is abolished. Japan renounces it as an instrumentality for settling its disputes and even for preserving its own security. It relies upon the higher ideals which are now stirring the world for its defense and its protection.

No Japanese Army, Navy, or Air Force will ever be authorized and no rights of belligerency will ever be conferred upon any Japanese force.

マッカーサーは日本国の防衛と保護をある崇高な理念に委ねる、ことを指示している。この崇高な理念とは国際連合のことである。もう少しつめると、国連軍もしくは国連常備軍ということになる。国連憲章は、
第42条 安全保障理事会は、第41条に定める措置では不充分であろうと認め、又は不充分なことが判明したと認めるときは、国際の平和及び安全の維持又は回復に必要な空軍、海軍または陸軍の行動をとることができる。この行動は、国際連合加盟国の空軍、海軍又は陸軍による示威、封鎖その他の行動を含むことができる。

として、国連軍としての行動と加盟国の軍の行動を規定しているが、その頼みの国連常備軍は待てど暮らせど組織されたことはいまだない。当然国連常備軍は各国にもしくは各地域に常駐することになる。米国を例にすると、州軍と連邦軍の関係といえる。
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そしてこの国益を守るために近代、付与されたのが国民の利益であると考える。国民は国家を守る義務を負うため政府権力から特別の権利を付与されている。憲法で保証される諸権利の正統性は国益を守るという事のみに由来する。過去ギリシャの都市国家やローマ市民も、奴隷でないものは国家防衛の義務を追っていた。奴隷は戦争は免除されていた。

市民は奴隷を支配する権利と引き換えに国家防衛のためには命を捨てなければならなかったのである。諸権利は唯一国家防衛の義務を果たすための利益にすぎないのである。これをこんにちにあてはめれば、国家防衛のための国民の利益であるといえないだろうか。安全保障を他国に譲っている国家は独立国とはいえないうえ、国民すら存在しないといえる。


TPPと慰安婦問題 平成23年11月17日、李明博大統領が来日したが、第一声で慰安婦問題の解決に言及した。これは韓国の憲法裁判所が今年8月に「賠償請求の具体的措置を政府がとってこなかったのは違憲」とする判断を出した事による。これらの賠償に関する諸問題はすでに日韓条約締結時に「完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する」となっているにもかかわらずだ。

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日本国憲法の研究 ―合衆国憲法との比較 前文

これから日本国の新憲法草案を提案しよう。どうしてそう思ったかは単純だ、今の日本国憲法は近代憲法の要件を満たしていないと思われるからだ。近代における国家は主権者である国民の国家形成への強い意志によって成り立っているとする。―するとしたのはもっと奥深い部分では違うと考えているが、近代に対応するためにそう仮定することにしよう。

近代思想において国家は、たとえ国民がひとりでも、国民意志があれば形成することができるとされる。しかしそれは利己的な個人意志ではない。五箇条の御誓文で公論と示された、意志を国民主権では民意というのであって、それがなければ近代国家は存在しないのである。さらにその意志は個々人の中にある不条理で熱い志であり、それを顕現しあるいは不当な隷属の強要から擁護されなければならないと考えている。

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統治体というのは国際的には近代国民国家が国際関係を維持するため、またはその関係が破綻した場合に起きる紛争を解決したり、戦争を遂行し条約を締結するための代表府である。同時に国内においては共同体秩序を維持発展させるために制度や法律を制定する立法府、制定された法律をもとにそれを執行する行政府、そして行政が正しい手続きで行われているかを監視したりあるいは手続きの瑕疵を判断する裁判所などの組織のことである。

しかしこれらの組織は主権者である国民の自由を拘束したり法律を不当に行使したりする可能性があるので主権者は組織に対し、してはいけないことと、積極的にしなければならないことを文書によって命令する、それが憲法の本質なのである。そういう視点をもって世界最初の憲法らしい憲法であるアメリカ合衆国憲法と戦後アメリカの占領下制定された日本国憲法を比較してみよう。

アメリカ合衆国憲法(日本語訳)
前文
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国際関係論で論じられる理想主義

―リベラリズムー 誤解されるリベラリズム リベラリズムほど解釈が多様にある言葉はないと思う。日本語では自由主義と訳される場合が多いのだが、昨今では自由主義とリベラリズムは対立する政治姿勢ともいえる。よって自由主義をリバタリアニズムと呼ぶのが一般的になりつつある。本稿の場合はリベラリズムを社会自由主義的な用法、ようするに国際関係論で論じられる理想主義として論じることにする。




20世紀の戦争 20世紀は戦争の世紀と呼ばれるように産業革命による技術革新が戦争を巨大化、無慈悲化させた。世界は巨大化・無慈悲化する戦争に対して、一定の規則を締結したが、その後に勃発した第一次世界大戦は大規模かつ無慈悲な消耗戦によりヨーロッパ社会に大きな衝撃を残した。

第一次世界大戦の塹壕戦や化学兵器の使用は、ただ敵を消耗させるための戦略で、それまでの戦争とは様相が大きく変化した。戦争は国家が軍に命令して、軍が名誉をかけて行う営みから、国家国民全体で行う営み全体戦争つまり総力戦へと変容した。

パリ不戦条約(戦争抛棄ニ関スル条約)は大戦のような悲惨な戦闘を二度と繰り返さないために交戦国、非交戦国も含めて63カ国が署名した。目的は戦争の違法化、特に侵攻戦争の違法化を目指したが、最終的には侵攻戦争を非難するにとどまった。




貧困が戦争を起こす もし社会が現状で固定されるとしたら、現在比較的幸福な人はいいが、もし不幸な人はどうだろうか。それはその人の希望を奪い去ることになる。国家同士の戦争もある一面では現状に満足できない国家と、それを阻止しようとする国家の営みといえる。

第一次大戦後ヨーロッパの比較的裕福な人々の間で戦争が二度と起こらないように、家族友人の死、あるいは戦争による破産などの不幸をなくすには、どうしたら良いか考えられたのは自然なことだ。そして彼らは結論した。「貧困が戦争を起こす」。

大戦中ロシアでは革命が起こりソ連邦が誕生する。国民(ソ連に国民がいたかは定かでないが)に貧困のない平等な生活を提供する統治体の出現に、ヨーロッパのエシュタブリッシュメントは期待と不安の眼差しを向ける。

リベラリズムの誕生 フランス革命の惨劇を経験しているヨーロッパの裕福な人達は、現状を維持しながら戦争を防止する政治体制の確立を急いだ。そのような背景でリベラリズム理論が誕生することになる。その理論は金持ちはそのまま…

日本国憲法改正提案Ⅳ

―戦争って放棄すればなくなる?― 天声人語の強制は憲法違反 そのⅢまで如何だろう? 僕が受験生のころ、―昭和56〜57年、先生が「朝日新聞の天声人語を読んでおけ、必ず試験に出るからな。」これってすごいね。この次の稿では、権利について検討するが、この発言は明らかな権利侵害だ。ある特定の新聞のある特定の筆者が書いた私見を、そのまま疑いもしないで試験では正解として書け!ということなわけだから。当時は朝日新聞に書いてあることが、受験に出題される「正解」だったのだ。

自衛隊を否定すれば卒業! ある先生に、昭和40年代から50年代まで、大学の卒論で自衛隊の悪口を書けば、評価されたと来たことがある。もちろん、すべてではないだろうが、時代の雰囲気はそんな感じだったのだろう。受験生の僕のために、朝日新聞を購読していた、母親も見事に影響を受けて、いまでもそれは変わってない。

僕は、それはそれで仕方のないことだと思う。物事の良い悪いは、自らの経験や信仰、影響を受けた人や情報で判断する。ただ、事実や法律的な合法違法はあきらかなので、―これは司法の稿で説明するが、事実に基づく判断、法律に基づく判断は、国民として身につける必要はあるだろう。


なぜ男はだめなのか? 出来れば女性に読んでもらいたい。それは、―あくまでも僕、個人の経験だが、男はどうしょうもないから生きんのだと思う。男性全員が、そうだとはいわないが、―あくまでも、僕レベルの男性は、政治に興味がない。興味の方向はの女性だけに向いている。

何をするにも基準は「女性にもてたい」か「格好良いと思われたい」くらいだろう。音楽をやるのも、スポーツをやるもの仕事で出世するもの、究極の目的はそれ以外にない。天下りを斡旋して首になったどこかの省の次官が、次官になっても、キャバクラの特定の女性に入れあげたなんてのもそう、先生に反抗するのも究極、それしかない。だから男に憲法が…、と話してもなかなか興味はひかないと思う。

そういう僕も、Anarchy in the UK ―ちなみのコックニーではナナキーと発音します、を歌ったり、スターリンというバンドが好きだったりしましたので、あまり人のこといえないが…。若いうちと現在の考え方は変わって当然です。ですから今、こんな考え方もあるんだぁ〜、程度に読んでもらいたい。

では、女性はどうだろう。僕は女性…

年次改革要望書

サイトで偶然みつけた原文の、いわゆる「年次改革要望書」だが、TPPと比較してみても面白い。アメリカの戦略なのか執念なのか、はたまた信仰なのか、1994年からもう20年くらいやってる市場開放交渉だ。我国政府も辛抱強くそれに対応していることがわかる。

国家とはなにか

―言葉による混乱― 家族、社会、国 国家は、ヘーゲルの分類のよれば、家族や会社から構成される社会とは区別され、ウエーバーは正統性がある継承によって形成された一定の領域を暴力に関する権威・権限を行使する単独の主体(国家)と定義している。国家とは政府組織であり社会とは区別される。State の訳語として国家があてられているように、国家とは政府、議会、警察、官僚、裁判所などの機関を有する統治権力のことを指す。


国民、国家 人間は子孫を残すため家族をなし生活する。そのような家族が一定の習慣や宗教によってある領域内で集団となったものが共同体だ。そして多少の習慣や宗教的違いを包括した地域を「国」と呼ぶ。「国」の住人が「民族」であり、近代はこの集団=民族を統治する権力が組織され「国家」と呼んだわけだ。そして、民族は「国民」となったのである。日本語に State と Country や Nation を区別する言葉なないのは、憲法議論などを混乱させている要因の一つだろう。



領域、人民、権力 国際法で定義されている「国家」もその地域を統治する政治組織のことを指す。つまり内外に干渉されず国民を正統性のある統治機構のことを国家という。国際法では、領域、人民、権力の三要素が承認の条件ともなる。
ある程度以上確定された一定の領土を持つこと。国民が存在すること。統治機構を持ち実効的支配をしていること。 このように国家は強大な権力を有していなければならない。つまり外に対しては自衛力、うちに対しては秩序維持の警察力が国家の基本となることがわかるだろう。
国、天皇 我々の「国」は、国ヲ肇ルコト宏遠ニと教育勅語にあるように神武天皇が肇国した世界最古の「国」だ。天皇は「治らす」存在として祭政一致の統治者として政にあたり、明治維新によって近代的な君主となった。日本国は憲法以前に存在しているという事実は憲法が国の形に(その事実に)その権力を及ぼしてはいけないということだ。
社会、天皇 国家は社会と対峙する存在とまではいえないが社会に対し強制力がある。さらに国民の自由を拘束することができる。しかし憲法の規定により組織される政府は憲法を制定している、正統性を有する権威を否定出来ないしまた、それを変更できない。明治憲法における第1章天皇条項の1条から3条はそのことを明記した条文だ。

つまり天皇の身体を不可侵…

日本国憲法改正案条文の解説 第2章 権利

権利は外在的言語に過ぎないので獲得するのもである。 権利は鎧である 第2章は国民の権利だが、この章では、現行憲法より多くの人権を規定して国民の福祉向上に寄与しようとしている。権利カタログは条文ではなく、条項で列記しているのは大きな改正点だ。


第2章 権利
第15条[国民の要件]日本国民は、日本国籍を有するものとする。
あまりにも当然の規定なのだが、昨今二重国籍で問題になっている議員がいるように、この後の条文で議会議員要件は明確化したい。

次に権利の具体的規定だが、学説の争いをなくすために、日本国民の権利、制限できる権利、万人の権利に分けた。婚姻や選挙、教育、就労などの権利は公共の福祉の観点から年齢制限を課しているのでわけることにする。第17条は日本国民固有の権利として憲法がその擁護を宣言した。

日本国憲法改正案 第2章 権利
第17条[国民の権利]次にあげる基本権は、国民の権利として、日本国民に保障する。個人として尊重され自由かつ幸福を追求すること。
2 むやみに生命を奪わず、健康で文化的な生活を営むこと。
3 平等であること。
4 人種、信条、性別、社会的身分又は出生により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されないこと。
5 財産を自由に処分し、また不当に奪われないこと。
6 居住、移転及び職業選択の自由を侵されないこと。
7 外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されないこと。
8 拷問及び残虐な刑罰に処されないこと。
9 公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し請願すること。

日本国憲法の諸テキストを読んでも、人権に関する解説に重点を置いている。私は人権に関して、米国的な自然権思想よりは仏国的な行政権の抑止的な立場に立っている。それは英国的な国民の権利と親和性が高いが、あくまでも人造の鎧のようなイメージを持ってる。

個々人が武装して個々人のバランスオブパワーによる、社会秩序の維持を目的としている、自然権的人権思想は、やはり米国的といえる。ところが第二次大戦において、独国が行った人権侵害は、欧州において、議会による人権保護から法律からの保障という、新しい次元の人権に昇華した。現在の日本は国際人権規約を批准しているので、憲法はその規約を誠実に尊守する必要がある。

いずれにせよ、欧米の人権思想の奥には…

日本国憲法改正案条文の解説 ―第4章 立法権

二院制の必要ある? 二院制は基本的に王国で貴族などの制度があるときに、貴族院と庶民院、ー英国、もしくは連邦制国家が国民代表と各自治体の代表、―独国や米国、というようなときに必要とされる。北欧諸国が王政の制限と平等原理の徹底によって、二院制から一院制への移行をしているように、日本国も天皇の権限の制限と貴族制の廃止は、一院制の十分条件である。


第4章は立法権を規定している章である。冒頭説明したが、現行憲法の二院制はGHQ案では一院制であった。

Article XLI. The Diet shall consist of one House of elected representatives with a membership of not less than 300 nor more than 500.


GHQ案が手交されたのち、日本政府下で、憲法改正を議論したのは憲法問題調査委員会だ。その議事で、「二院制を維持すべきであるが、従来の貴族院の権限に制限を加え、その構成を民主的なものに改めるべきだ、との意見が支配的であった」、「その名称についても、「上院」「第二院」「元老院」「特議院」「審議院」「参議院」など様々な案が出されたが、「参議院アタリガ無難」だということになった」という。
GHQ民政局が起草した案は「日本の政治の発達状況をみても、簡明性という点からも、一院制を提案するのがよいとの結論に達した。」としているが、これは、貴族制度が廃止されること(マッカーサーノート)、日本は連邦国家でないこと、第一院と第二院の間の争いが生じるおそれがあることなどの理由によるものであったとして、非常に理にかなっている。

参議院の設置理念を金森徳次郎国務大臣は、「衆議院に対する抑制的機能を前提として、知識経験のある慎重熟練の士を求めることにある」とした。この理念は現在、踏みにじられている。障害のある子供をほったらかして、市会議員と一線を越えないまでも、ベッドをともにして開き直ってる議員、二重国籍が確定しても、努力義務なのでと、戸籍を公表して居座る議員、そのほか議員資格に???が付く参議院議員が多い。

原点に返って一院制にすることが最初の目的である。また議会の権限と権能を規定すること。特に現行憲法には全く規定のない貨幣造幣権や度量衡、暦、徴税権、軍の編成権など権限、総理大臣の指名、…

日本国憲法の研究 ―合衆国憲法との比較 第4章

第4章は連邦に対する規定だ。合衆国憲法の規定を読んでいると気がつくことがある。それは防衛という言葉がかなり使われている。独立をして間もなく軍隊もない小さな州政府が自らの自治をある程度制限しても、連邦を組織した理由は国土と国家体制をなんとか護りたいという切なる願いのような気がする。それが合衆国憲法を制定した国民意志なのだろう。


第4章[連邦条項]

第1条[十分な信頼と信用条項]

各々の州は、他のすべての州の一般法律、記録および司法手続に対して、十分な信頼と信用を与えなけ ればならない。連邦議会は、一般的な法律により、これらの法律、記録および司法手続を証明する方法な らびにその効果につき、規定することができる。

第2条[市民権条項、逃亡犯罪人・奴隷の引渡し条項]

[第1項] 各々の州の市民は、他州において、その州の市民が享有するすべての特権および免除を等し く享有する権利を有する。

[第2項] いずれかの州において反逆罪、重罪その他の犯罪につき告発された者が、裁判を逃れて他州 で発見された場合には、その逃亡した州の執行部の要求があれば、当該犯罪につき裁判権を有する州に移送するために、この者を引き渡さなければならない。

[第3項] 1 州において、その州の法律によって役務または労務に服する義務のある者は、他州に逃亡 しても、その州の法律または規則によってかかる役務または労務から解放されるものではなく、当該役務 または労務を提供されるべき当事者からの請求があれば、引き渡されなければならない。[修正第13 条で改正]

第3条[新州および連邦財産条項]

[第1項] 連邦議会は、新しい州がこの連邦へ加入することを認めることができる。但し、連邦議会お よび関係する州の立法部の同意なしに、既存の州の領域内に新州を形成し、または2 つ以上の州もしくは その一部を合併して1 つの州を形成することはできない。

[第2項] 連邦議会は、合衆国に属する領有地その他の財産を処分し、これに関する必要ないっさいの 準則および規則を定める権限を有する。この憲法中のいかなる規定も、合衆国または特定の州の請求権を 損なうように解釈されてはならない。

第4条[共和政体条項]

合衆国は、この連邦内のすべての州に対し共和政体を保障し、侵略に対し各州を防衛する。合衆国は、 州の立法部または(立法部が集会できない…