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日本合邦国憲法1.0

前文

天皇は、気の遠くなるような過去のある日、仁徳で民を統治する平和国家を肇国する。星霜幾万年、御誓文が布告され、もって議会が発足し大日本国憲法を制定する。経済を発展させ、国際的な地位の向上にもつとめ、国際社会に、人類共通の基本理念実現のため、人種平等を訴える。しかし、訴えは受け入れられず、列強国と対立し、ついに世界戦争に発展する。3年8カ月に及んだ戦争も、核兵器が使用され、多くの無辜が殺傷され、国土が焦土と化したため終戦を決意する。

我々日本人は、再び戦争の惨禍が起ることのないよう、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求する。よって国際紛争を解決する手段としての、武力による威嚇又は武力の行使は永久に放棄する。旧来の悪習を捨て、五箇条の誓文を礎とし、国民一致団結して、平和主義に徹するとともに、教養豊かに文化を築き、経済を発展させ、もって国民生活の向上を図れるように新しい日本国建設を決意する。そして天皇を元首とする民主政府を組織して人類の基本理念を実現するため、ここに日本国憲法を改正し、この憲法を制定する。

第一章 基本原則

第一条[統治]天皇は、日本国の元首である。天皇は、日本国民統合の象徴であって、日本国民統治の正統な権威である。この地位は、過去、現在及び未来も変ることがない。
第二条[皇位]皇位は、皇室典範の定めるところにより世襲する。
第三条[皇室典範]皇室典範は、皇室会議が定める。
2 皇室会議については別途法律で定める。
第四条[皇籍]皇室は、皇籍を有する。
2 皇籍とは皇統譜に記載があるものとする。
第五条[権能]天皇は、国政に関する権能及び拒否権を有しない。
第六条[任命]天皇は、国民議会の指名に基づいて国民議会議長を任命する。
2 天皇は、国民議会の指名に基いて、太政大臣を任命する。
3 天皇は、太政大臣の指名に基いて、最高裁判所の長たる裁判官を任命する。
第七条[国事行為]天皇は、国民議会議長又は太政大臣の助言により次の国事行為を行い、その責任は国民議会議長又は太政大臣及が負う。崩御ならびに践祚及びそれに伴う儀式及び、その他の従前からある儀式をする。
2 憲法、法律、政令及び条約を公布する。
3 非常事態の宣言と終結の詔勅及び詔書を渙発する。
4 国民議会を召集及び閉会する。
5 国民議会の議員選挙を公示する。
6 大臣及び行政長官並びに法律の定めるその他の官吏を親輔する。
7 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を認証する。
8 栄典を授与する。
9 全権委任状並びに批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証する。
11 大使及び公使の信任状を認証する。
12 外国の大使及び公使を接受する。
第八条[公的行為]公的行為については別途法で定める。
第九条[摂政]皇室典範の定めるところにより、摂政を置くことができる。
2 摂政は、皇室典範の定めるところにより天皇を補佐する。
3 摂政の行為は、天皇の名において行われる。
第十条[国民]国民は、日本人とする。
第十一条[国語]日本国の言語は日本語とする。
第十二条[国旗]日本国の国旗は日章旗とする。
第十三条[国歌]日本国の国歌は君が代とする。
第十四条[国是]日本国の国是は和而不同である。

第二章 権利

第十五条[日本人の要件]日本人は、日本国籍を有するものとする。
2 社会秩序に反しない限り、外国に移住若しくは留まる、又は国籍を離脱する自由を侵されない。
第十六条[基本権]人の尊厳は侵されない権利として与えられ、行政及び立法、司法その他の公権力を拘束する。
第十七条[生存幸福の自由]日本人は、社会の秩序に反しない限り生存及び幸福の自由を侵されない。
第十八条[人格権]人は、私生活をみだりに公開されない及びしてはならない。
2 尊厳としての名誉は侵されない。
3 自己決定の自由は、社会の秩序に反しない限り侵されない。
第十九条[法の下の平等]人は、法の下で平等であり、性別、人種、宗教、思想、信条、社会的身分又は出身地により、政治的、経済的又は社会的関係において差別されない。
第二十条[婚姻の自由]日本人は、成人男女両性の合意に基いて婚姻する自由を侵されない。
2 成人については法で定める。
第二十一条[内心の自由]人は、思想及び信教の自由を侵されない。
第二十二条[学問の自由]人は、学問する又は受ける及び研究および教授の自由を侵されない。
2 教授の自由は、憲法秩序に対する忠誠を免除しない。
第二十三条[表現の自由]人は、集会及び言論、出版あるいは芸術その他の一切の表現の自由を侵されない。
2 法律の規定、未成年保護のための法律の規定および人格権によって制限される。
第二十四条[結社の自由]日本人は、団体および組合を結成する自由を侵されない。
2 社会の秩序に反しない限り集団行動の自由は侵されない。
3 目的または活動において憲法的秩序若しくは法律に違反、国際協調の思想に反する結社及び集団行動は、禁止される。
第二十五条[通信の秘密]人は、信書及び通信の秘密は侵されない。
2 社会の秩序に反しない限り法律に基づいて制限を行うことはこの限りでない。。
第二十六条[勤労の自由]人は、勤労及び職業選択の自由を侵されない。
第二十七条[移動の自由]人は、社会の秩序に反しない限り、居住、移転の自由を侵されない。
2 再入国については別途法律で定める。
第二十八条[所有の自由]人は、社会の秩序に反しない限り、財産を所有する自由を侵されない。
2 令状がなければ、住居、書類、所持品及び所有する財産について、侵入、捜索及び押収されない。
3 但し、私有財産は正当な補償の下、公共のために使用することは妨げない。
第二十九条[契約の自由]人は、社会秩序に反しない限り、契約の自由を侵されない。
第三十条[人身の自由]人は、不当で過酷な拘束を受けない。
2 社会の秩序に反しない限り、自由な意思に基かない苦役に課せられない
第三十一条[適正手続]人は、適正な手続によらないで、その生命若しくは自由を奪われない。
2 現行犯として逮捕されるときを除いて、犯罪を明示する令状によらなければ逮捕されない。
3 直ちに理由を告げられ、弁護人に依頼する権利を与へられなければ、抑留又は拘禁されない。
4 要求があれば、その理由は、直ちに本人及びその弁護人の出席する公開の法廷で示されなければならない。。
5 証人に対して審問する機会を与へられ、公費で自己のために証人を求める権利を侵されない。
6 弁護人を依頼する権利を妨げない。自らこれを依頼することができないときは、国が負担する。
7 自己に不利益な供述を強要されない。
8 拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留、拘禁された後の自白は、証拠とすることができない。
9 自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。
10 実行の時に適法な行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問はれない。又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問はれない。
11 拷問及び残虐な刑罰並びに死刑に処されない。
第三十二条[請願する権利]人は、個人又は他人と共同して書面若しくはその他の通信手段で、公的機関に対して穏やかに請願する権利を奪われない。
2 請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。
第三十三条[裁判を受ける権利]裁判所において裁判を受ける権利を奪われない。
第三十四条[補償を請求する権利]人は、公務員の不法行為により、損害を受けたときは、法律の定めるところにより、国又は地域共同体に、その賠償を求める権利を奪われない。
2 抑留又は拘禁された後、無罪の裁判を受けたときは、法律の定めるところにより、国にその補償を求める権利を奪われない。
第三十五条[政治的な権利]日本人は、法及び律に基づき選挙人となる権利を奪われない。
2 選挙における投票の秘密は侵されない。
3 選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。
4 法律に基づき被選挙人となる権利を奪われない。
5 社会秩序に反しない限り法律で制限をかけることを妨げない。
第三十六条[政治的な団体]政党及び政治団体は、日本人の意思の形成に寄与する。
2 政党及び政治団体は、毎年収支を報告する義務を負う。
3 政党及び政治団体は、その目的及び構成員の行動が、憲法秩序の破壊若しくは侵害及び排除することを目的として、権利の擁護と日本国の存立と危くするときは違憲団体として処分される。
4 違憲団体か否かの決定は左務委員会で行われ、最高裁で審理判決される。
第三十七条[生存する権利]日本人は、健康で文化的な最低限度の生活を営む自由を侵されない。
2 公権力はそのために配慮を必要とする。
第三十八条[伝統的家族]第20条で婚姻した夫婦は、家族として戸籍に登録され公権力から保護される。
2 夫婦は、同等な権利を有し互いに尊重される。
3 家族は、共同体の基盤として公権力から個性を尊重される。
4 嫡出子は家族であり、相続及びその他の権利を有する。
5 夫婦が養子をとったとき養子は、嫡出子と同等の権利を有する。
6 嫡出子及び養子の親権は、夫婦が共同で持つものとする。
7 嫡出子及び養子は、親権者に事情があるとき、またはその他の理由で放置されるおそれのあるとき、公権力は法に基づいて、親権者の意思に反して家族から分離させる。
8 嫡出子及び養子の親権は、夫婦を解消したときでも継続する。
第三十九条[協働生活者]同性が契約により協働して生活することを妨げない。
2 協働生活者は、戸籍に登録しなければならない。
3 協働生活者の姓は、互いの姓の片方又は両方を使用できる。
4 異性は協働生活者になれない。
5 協働生活者は婚姻による夫婦ではない。
6 協働生活者となったとき、公権力の監督のもと、養子をとる権利を妨げない。
7 養子をとった協働生活者は、養子に対して庇護者となる。
8 庇護者は、親権者と同等の権利を有する。
第四十条[非嫡出子の権利]非嫡出子の社会における地位は、法律に基づいて嫡出子と同じ条件が与えられる。
第四十一条[母親の権利]母は、共同社会の保護を求める権利を有する。
第四十二条[家族制度]協働生活者は、社会に習俗として同意される努力をしなければならない。
第四十三条[公立学校制度]日本人は、法に基づいて教育を受ける権利を有する。
2 公立学校制度は、公権力の監督のもとに置かれる。
3 公立学校は、非宗教的学校を除き、徳育を正規の科目とする。
4 徳育は、伝統的価値及び宗教団体の教義に従って行うことを妨げないが、公権力の監督権を妨げてはならない。
5 教員は、その意思に反して徳育を行う義務を負わされてはならない。
6 成績の極端な成績不振による留年及び成績優良による跳年を妨げない。
第四十四条[私立学校制度]私立学校を設置する権利を妨げない。
2 私立学校の設置について、公権力が介入する権限を妨げない。
3 設置目的が、生徒を親権者の社会的地位又は資産によって差別するものであってはならない。
4 教員の経済上、法律上の地位が十分に保障されなければなられない。
5 予備学校は、すべて廃止される。
第四十五条[労働者の権利]人は、労働者となったとき、団結及び交渉その他行動する権利を奪われない。
2 公務員は、社会秩序に反しない限りその権利を制限されることを妨げない。
第四十六条[権利の喪失]自由で民主的な社会の基本秩序を紊乱する者は、これらの基本権を喪失する。
2 喪失とその程度は、裁判所によって宣告される。
第四十七条[権利の制限]この憲法が法律によって、または法律の根拠に基づいて権利を制限することを認めているとき、その法律は、一般的に適用されるものでなければならず、個々の場合にのみ適用されるものであってはならない。さらに、その法律は、条文を挙示して権利の名称を示さなければならない。
2 権利は、本質的内容を侵されない。
3 権利は、内国法人に対しても適用可能なとき、その限りでこれを適用する。
第四十八条[権利の侵害]人は、公権力によってその権利を侵害されたときは、裁判所への訴訟が認められる。
2 第二十五条2項はこの限りではない。

第三章 義務

第四十九条[投票の義務]日本人は、投票の義務を負う。
第五十条[納税の義務]人は、納税の義務を負う。
第五十一条[学問させる義務]親権者及び庇護者は、子及び養子に教育を受けさせる義務を負う。
第五十二条[兵役の義務]日本人は、法の定めるところにより兵役の義務を負う。

第四章 立法権

第五十三条[国民議会]立法権は国民議会に属する。
第五十四条[国民議会の議員]国民議会は、国民代表議員及び地域代表議員で構成する。
2 国民議会議員は、日本国籍を有するものとする。
3 2ヶ国以上国籍が重複しているものは国民議会議員になれない。
第五十五条[立法権限]国民議会は、次の事項について立法権限を有する。税を賦課徴収する。
2 法規を議決する。
3 金銭を借入する及び貸借する。
4 私有財産を保護する。
5 外国との通商を推進又は規制する。
6 通貨、貨幣および造幣に対する。
7 度量衝の基準を定める。
8 元号年月日時を定める。
9 郵便および電気通信を管理する。
10 著作権および出版権、その他の産業上の権利を保護する。
11 国及びその機関及び公務員者を管理する。
12 国土と環境を保全する。
13 国境を警備保護する。
14 国民及び内国法人並びに住民を保護する。
15 行政組織を編成する。
16 国軍を編成する。
17 上記の権限及び憲法により、公務員に付与された権限を行使するために法律を制定する。
第五十六条[議会の権能]国民議会は、次の事項の権能を有する。条約を承認する。
2 内閣を承認する。
3 憲法改正を議決する。
4 非常事態を宣言する。
5 行政院を管轄する。
第五十七条[国民代表議員]国民代表議員は、全国民を代表する選挙された議員である。
2 国民代表議員の定数は、599名を越えてはならない。
3 国民代表議員の任期は、2年を超えてはならない。
4 満27歳未満のものは、国民代表議員になれない。
第五十八条[内閣の未承認]内閣を承認しないときは、国民代表議員は総辞職する。
第五十九条[地域代表議員]地域代表議員は地域共同体を代表する選挙された議員である。
2 議員数は地域共同体ごととする。
3 代表を選出できる地域及び人数は、別途法で定める。
4 地域代表議員の任期は、5年を超えてはならない。
5 選挙区で議員を同時に選挙してはならない。
6 満37歳未満のもの、国籍を取得して5年以内のものは地域代表議員になれない。
第六十条[国民議会議員選挙]国民議会選挙は、任期満了の日から15日以内に選挙を行い、その選挙の日から15日以内に、常会を開催若しくは臨時会を召集しなければならない。
2 選挙区、投票の方法その他議員の選挙に関する事項は、法でこれを定める。
第六十一条[命令委任禁止]国民議会議員は地域有権者、団体もしくは政党に拘束されてはならない。
第六十二条[議会の会期]国民議会の常会は、毎年2月に召集され、11月に閉会する。
2 3月に春休会、8月夏休会ができる。
3 その他の休会及び休会の期間は別途法で定める。
4 選挙の期間中は休会とする。
第六十三条[議員報酬]国民議会議員は、法の定めるところにより、国庫から相当額の歳費を受ける。
第六十四条[議員特権]国民議会議員は、法の定める場合を除いては、国会の会期中逮捕されず、会期前に逮捕された議員は、議会の要求があれば、会期中これを釈放しなければならない。
2 国民議会議員は、議会で行った演説、討論又は議決について、議会外で責任を問はれない。
第六十五条[議会手続]国民代表議員は、国民代表議員の中から議長を指名する。
2 国民議会は、指名された議長を出席議員の半数の賛成で承認する。
3 指名手続き期間は、15日を超えてはならない。
4 国民議会議長は、委員会の委員長及び役員を任命する。
5 国民議会議長は、対外的に議会を代表する。
6 国民議会は、総議員の5分の1以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない。
7 国民議会は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、出席議員の過半数でこれを決し、可否同数のときは議長の決するところによる。
8 国民議会は、公開とする。但し、出席議員の3分の2以上の議決で秘密会ができる。
9 国民議会は、会議の記録を保存して、法で規定された、秘密会の記録以外は、これを公表し、且つ一般に頒布しなければならない。
10 出席議員の5分の1以上の要求があるとき、議員の表決を会議録に記載しなければならない。
11 国民議会は、内部手続及び律及び則を定め、議会内秩序を維持しなければならない。
12 国民議会は、議員を懲罰することができる。
13 国民議会は、議員の資格に関する争訟を裁判する。
14 議席の喪失、または議員の除名には、出席議員の3分の2以上の多数による議決を必要とする。
15 議案は、会期を継続して審議される。
16 議案は、憲法の特別な規定を除いて、国民議会で議決したとき効力を発揮する。
第六十六条[委員会]議案は、委員会で先議される。
2 委員会は、常務委員会、臨時委員会及び特別委員会とする。
3 常務委員会は、中務、右務、左務、外務、内務、庶務、歳務、法務、農務、商務、労務、学務、国土、社会、環境、金融、資源、競技、監査、選挙、監視、調達、文書、取引、諜報とする。
4 臨時委員会は、内閣又は議員の要求で、国民議会議長が議会の承認で設置する。
5 特別委員会は、非常事態発令時に設置される。
第六十七条[議会調査]国民議会は、各々国政に関する調査を行い、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提を要求することができる。
第六十八条[弾劾裁判]国民議会は、罷免の訴追を受けた裁判官を裁判するため、弾劾裁判所を設けることができる。
2 弾劾に関する事項は、法で別途定める。
第六十九条[答弁]閣内及び行政長官は、国民議会からの要請がない限り、議会及び委員会に出席できない。
2 答弁又は説明のため国民議会から出席を求められたときは、その限りではない。

第五章 行政権

第七十条[行政権]行政権は内閣に属する。
第七十一条[太政大臣の指名]太政大臣は、国民議会において、地域代表議員から指名する。
2 指名は、地域共同体首長及び地域代表議員で行われる。
第七十二条[内閣]太政大臣は、大臣を任命して内閣を組織する。
2 内閣は、国民議会の信認を必要とする。
3 内閣及び行政長官並びに行政官は、文民でなければはならない。
第七十三条[閣僚の罷免]太政大臣は、任意に大臣及び行政長官を罷免することができる。
2 中務大臣及び右務大臣、左務大臣の罷免は、国民議会の追認を必要とする。
第七十四条[内閣の連帯責任]内閣は、行政権の行使について、国民議会に対し連帯して責任を負う。
第七十五条[太政大臣の権限]太政大臣は、次の権限を有する。行政権を執行する。
2 条約を締結する。
3 官吏に関する事務を総理する。
4 予算を作成し、国民議会議長に提出する。
5 法律案及び予算案、施策案の審議を国民議会議長に要請する。
6 令を発令する。
7 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を決定すること。
8 地域共同体首長の長として事務する。
9 非常事態時、国軍を指揮命令する。
第七十六条[太政大臣の義務]太政大臣は、権限の行使、及び任務の遂行、また事務の処理について、国民議会へ報告する義務を負う。
2 第七十五条2項においては、事前又は事後に、国会の承認を必要とする。
第七十七条[禁止事項]第75条6項においては、法律の委任がある場合を除いて、罰則を設けることができない。
第七十八条[署名]令には、太政大臣及び大臣が署名連署することを必要とする。
第七十九条[不逮捕特権]大臣は、在任中、太政大臣の同意がなければ、訴追されない。
2 訴追の権利は、害されない。
第八十条[太政大臣の地位の喪失]太政大臣は、改選で議席を失ったとき地位を喪失する。
2 太政大臣が地位を喪失したとき内閣は辞職する。但し、非常事態宣言中はこの限りではない。
3 憲法に特別の規定がない限り、太政大臣が地位を喪失したときは、国民議会議長は、議会を招集して第七十一条を準用し指名及び承認を行うものとする。
第八十一条[太政大臣の信認]太政大臣は、地域代表議員の改選があったとき、国民議会で地位の信認を行う。
2 出席議員数及び地域自治体首長数の合計数の過半数が支持を得たとき信認される。
3 過半数に満たないときは、太政大臣は地位を喪失する。そのときは、第71条1項及び2項、3項の規定を準用して指名を行う。
第八十二条[右務大臣の権限]右務大臣は、国家安全保障を措置する権限を有する。
2 憲法に特別の規定がない限り、国軍の指揮命令権を有する。
第八十三条[左務大臣の権限]左務大臣は、国内の保安、領土領空の警備及び緊急事態を措置する権限を有する。
2 保安警察、警備部隊及び特別に組織される緊急事態を措置している組織の最終的な指揮命令権を有する。
第八十四条[緊急事態]テロや武力攻撃、または災害等で、地域共同体及び地域住民の基本秩序に対する、差し迫った事態が発生もしくは発生が予測されるとき、地域共同体首長が、緊急事態を宣言することができる。
2 地域共同体首長は、緊急事態を宣言するときは、事前に太政大臣へ通告する。
3 太政大臣は、緊急事態宣言が通告されたときは、ただちに国民議会議長に報告して議会の承認をもとめる。
4 国民議会議長は、ただちに若しくは閉会中であれば、議会を招集して承認する。
5 地域共同体首長は、太政大臣、国民議会議長、最高裁判所主席判事の承認で、国内緊急事態宣言中に制限される権利及び、執行される命令について、該当地域に説明しなければならない。
6 太政大臣は、承認後、緊急事態措置命令を左務大臣に発令する。以後、措置の指揮命令権者は左務大臣とする。
7 左務大臣は、地域共同体首長と協働して緊急事態に措置する。
8 緊急事態の措置中、国民議会議長、太政大臣、最高裁判所主席判事は事態を掌理する。
9 左務大臣が太政大臣へ、緊急事態鎮圧の報告を行ったとき、地域共同体首長は緊急事態解除宣言しなければならない。但し、緊急事態解除後に継続して予算措置が必要と認められるときは、当該措置に限り継続できる。

第六章 司法権

第八十五条[司法権]司法権は、最高裁判所及び法の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。
2 特別裁判所を設置することを妨げない。
3 裁判官は、その良心に従い独立してその職権を行い、この憲法及び法律にのみ拘束される。
第八十六条[裁判所の自治]最高裁判所は、訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について、規則を定める権限を有する。
2 検察官は、最高裁判所の定める規則に従わなければならない。
3 最高裁判所は、下級裁判所に関する規則を定める権限を、下級裁判所に委任することができる。
第八十七条[裁判官の独立]裁判官は、裁判により、心身の故障のために職務を執ることができないと決定された場合を除いては、公の弾劾によらなければ罷免されない。
2 裁判官の懲戒処分は、行政機関がこれを行うことはできない。
第八十八条[最高裁判所裁判官の任命]最高裁判所は、その主席たる裁判官及び法律の定める員数のその他の裁判官でこれを構成し、その主席たる裁判官以外の裁判官は、国民議会でこれを任命する。
第八十九条[最高裁判所裁判官の退官]最高裁判所の裁判官は、法の定める年齢に達した時に退官する。
第九十条[報酬]最高裁判所の裁判官は、定期に相当額の報酬を受ける。
2 報酬は、在任中減額することができない。
第九十一条[下級裁判所裁判官の任命]下級裁判所の裁判官は、最高裁判所の指名によって国民議会で任命する。
2 裁判官は、任期を10年で再任されることができる。但し、法の定める年齢に達した時には退官する。
3 下級裁判所の裁判官は、定期に相当額の報酬を受ける。
4 報酬は、在任中減額することができない。
第九十二条[違憲審査]最高裁判所は、一切の法、律、令、制、則又は処分が、憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。
2 最高裁判所および下級裁判所は、第1項を司法の権限で行う。
3 合憲違憲の決定は司法権として行われる。
第九十三条[公開法廷]裁判の対審及び判決は、公開法廷で行う。
2 裁判所は、裁判官の全員一致で、公の秩序又は善良の風俗を害する虞があると決したときには、対審を公開しないで行うことができる。但し、政治犯罪、出版に関する犯罪又はこの憲法第3章で保障する国民の権利が問題となっている事件の対審は、常に公開しなければならない。
第九十四条[反逆罪]日本国に対して戦争を起こす、または日本国の敵に援助と便宜を与えて加担するときにのみ、成立するものとする。何人も、同一の外的行為についての2人の証人の証言、または公開の裁判での自白によるのでなければ、反逆罪で有罪とされない。

第七章 歳務

第九十五条[国の歳務] 国の歳務は、歳務計画に基いて執行する。
第九十六条[課税]税を賦課又は租税を変更するときに法による。
第九十七条[借入]国費の借入には、国民議会の議決を必要とする。
第九十八条[歳務計画]太政大臣は、毎年歳入及び歳出の計画を国民議会議長へ提出なければならない。
第九十九条[予備費]太政大臣は、予備費を計画して支出することができる。
第百条[皇室財産]皇室の財産は、国に属する。
2 皇室の歳務計画は、中務大臣が国民議会議長へ提出する。
第百一条[歳務報告]太政大臣は、年度ごと歳務報告を国民議会に提出しなければならない。
第百二条[歳務監査]歳務報告は、監査長官が監査する。
2 監査長官の権限は、法律でこれを定める。

第八章 地域共同体

第百三条[地域共同体の自治]地域共同体の自治は憲法の基本原則の範囲内で認められる。
第百四条[地域共同体の定義]地域共同体とは、人々が地理的、歴史的、習俗的に結びついた、一定の地域をいう。
第百五条[地域共同体の本旨]地域共同体の組織及び運営に関する事項は、地域共同体の本旨に基いて、法でこれを定める。
2 地域内では本旨に基づいて干渉されない。
3 地域住民を尊重して個性を認める。
第百六条[議会の設置]地域共同体には、法の定めるところにより、議事議決機関として議会を設置する。
第百七条[首長及び議会選挙] 地域共同体の首長及び議会の議員は地域共同体の住民が選挙する。
2 住民には納税者であるかぎり国籍を問わない、但し第36条3項に該当する若しくは該当する疑いがある住民、及び第94条に該当する住民は投票できない。
第百八条[地域共同体の権能]地域共同体は、以下の権能を有する。歳務を計画する。
2 地域共同体事務を処理する
3 憲法の範囲内で律及び令並びに制を制定する。

第九章 憲法改正

第百九条[改正]改正案は、法務委員会で先議する。
2 法務委員会が国民議会に発議して、総議員の3分の2以上の賛成で可決される。
3 可決された改正案には国民投票で承認を必要とする。
4 総投票数の3分の2の賛成したとき承認される。
5 可決された改正案は、天皇が直ちに公布する。

第十章 最高法規

第百十条[憲法の権能]この憲法は、日本人に対して、与えられた権利を保障する。
第百十一条[最高法規]この憲法は、国の最高法規であって、条規に反する詔、法、律、令、制及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。
2 日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、憲法の基本原則に反しない限りで誠実に遵守する。
第百十二条[憲法擁護の義務]天皇又は摂政及び内閣、行政長官、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う。

第十一章 非常事態

第百十三条[非常事態]日本国の領域が武力で攻撃された、またはこのような攻撃が直接に切迫しているとき、太政大臣は非常事態を宣言できる。
2 非常事態の宣言は、国民議会の承認を得て行うこととする。承認は、国民議会議員の過半数かつ投票の3分の2の多数を必要とする。
3 即時の行動が不可避とされる状況で、かつ、国民議会の適時の集会に克服しがたい障害があり議決不能のときは、国民議会右務委員会で承認する。
4 2項3項による承認に障害があるときは、太政大臣は閣議にはかり賛同を得ることができる。賛同を得られたときは、3項の手続きが承認されたものとする。
5 非常事態宣言は、天皇が第7条3項に従って官報又はその他の方法で渙発する。
6 非常事態宣言が渙発され、かつ日本国領域が武力で攻撃される又はその危険が切迫しているとき、天皇は、国民議会議長及び太政大臣の助言により、非常事態の存在についての国際法上の宣言をすることができる。
第百十四条[指揮命令権委譲]非常事態宣言とともに、国軍に対する指揮命令権は、太政大臣に委譲される。
第百十五条[特別委員会の設置]国民議会議長は非常事態の承認に基づいて、特別委員会を設置する。
2 特別委員会は常務委員会の中務、右務、左務、外務、内務の委員及び国民議会議長が任命した地域代表議員で構成される。
3 国民議会議長は特別委員会の委員長を兼務する。
第百十六条[非常事態立法]非常事態においては、第65条15項の規定によらず非常事態法を制定できる。
2 政府が非常事態の措置に必要と表明した法律案は、特別委員会で可決して非常事態法にすることができる。
3 特別委員会の非常事態法によって憲法を改正し、憲法の適用を停止することは許されない。ただし、適用を制限するときは、国民議会の議決を要する。
第百十七条[特別委員会の権限]特別委員会が非常事態において、国民議会の適時の集会に克服しがたい障害があり、または議決不能であるときは、特別委員会は、国民議会の地位を有する。
第百十八条[政府の権限]政府は、非常事態において次のことができる。軍を全域に出動させる。
2 条約に基づき集団的自衛権を行使する。
3 条約に基づきに本人並びに法人を保護する。
4 行政機関及び地域共同体の職員に指示すること及び行政長官及び地域共同体の首長にその権限を委任する。
5 各項の措置は国民議会及び特別委員会に報告される。
第百十九条[裁判所の地位]裁判所及び、裁判官の憲法上の地位又は憲法上の任務の遂行は、侵害してはならない。
2 裁判所法を特別委員会の法律によって改正することができるのは、それが裁判所の見解によっても裁判所の機能の維持のために必要であるとされるときに限られる。
3 このような法律が制定されるまでの間、裁判所は、活動能力の維持のために必要な措置をとることができる。
第百二十条 [憲法機関の機能]非常事態中に満了する国民代表議員または地域代表議員の任期は、非常事態の終結後3カ月間延長される。
2 特別委員会は、委員の3分の2で後任者を選出できるとき、太政大臣に対し不信任を表明することができる。
3 非常事態宣言中は、国民議会両代議員の総辞職及び休会は禁止される。
4 特別な事情による自主的な辞職は妨げない。但し両代表議員とも辞職者が5分の1を越えてはならない。
第百二十一条[非常事態における法令の効力]第116条を根拠に制定された非常事態法は、それが適用されている期間中は、これに反する法律令制の適用を排除する。ただし、第116条の根拠に基づいて以前に制定されたものについては、この限りでない。
2 特別委員会が議決した非常事態法及び、それに基づいて制定された法規命令は、遅くとも非常事態の終結の3カ月後に効力を失う。
第百二十二条[非常事態における法律および措置の廃止]特別委員会の非常事態法は、国民議会の議決で廃止することができる。
2 政府が危険防止のためにとった措置は、国民議会の議決で廃止される。
第百二十三条[非常事態の終結]非常事態の終結は、天皇が太政大臣と国民議会議長の助言と承認で渙発する。
2 非常事態承認の前提となった条件が存在しなくなったときは、終結しなければならない。
非常事態の終結並びに講和については、法で決定する。

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TPPとはなにか ―国際法・条約から考える

フェイスブックのTPPって何?の議論を通じTPPを検証してきたが、ここに来て議論が成熟してきた。JAなどがTPPの「聖域なき関税撤廃で農業はだめになる」という主張はWTO・GATTのウルグアイ・ラウンドで我国が聖域として議論した農産5品目が自由化されるという主張だが、TPPはWTO・GATTの規定内で交渉される自由貿易協定であるから、「聖域なし」は「実質上」と同じ「すべて」ではないという例外を表した言葉だ。

日本国憲法の研究 ―合衆国憲法との比較 第1章

近代憲法は、主権者である国民の意志として、組織される政府に対する命令書なので、前文は、その意志を表現したものがふさわしい。そしてその目的を明確にする必要がある。さらにその目的のために、憲法を制定するわけなので、そういうことを頭に入れたうえで、再び前文を読むと、合衆国憲法は、

われら合衆国の国民は、より完全な連邦を形成し、正義を樹立し、国内の平穏を保障し、共同の防衛に備え、一般の福祉を増進し、われらとわれらの子孫のために自由の恵沢を確保する目的をもって、ここに アメリカ合衆国のためにこの憲法を制定し、確定する。
目的意志がシンプルかつ明確に表現されている。これと比較して、日本国憲法における国民意志もしくは達成したい目的は、

政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。に色濃く現れ、

これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
が次にくる。なぜわざわざ一切の憲法と法令と詔勅と断る必要があるのだろうか。ここにこの憲法を制定した意志があるのではないだろうか。そして最後には、

国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

目的を達成することを、宣言命令するのではなく誓ふ。さらに誓ふ対象も明記されていない。我々日本国民は、誰に対して目標を達成することを誓ふのだろうか。 これに答えを出せる憲法学者や国会議員が、我が国にはどれほどいるのだろうか。国民はそれを疑問とも考えていないのだろか。

第 1 章はその意志を具体化する、そして目的を達成するための第一歩ということだ。最重要なことを最初に申し述べているのである。アメリカ合衆国にとって最重要なことは法の支配、法による秩序であり、日本国では天皇―スメラミコトによる秩序―これをしらすという―であるということだ。大日本国憲法では、

大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス

と統治の根拠となる天皇が過去、現在、未来に渡つて、日本国と日本民族の秩序の源であることを示している。この場合の統治とは伊藤博文が解説するように、しらすであり現実的な権力、うしはくと厳密に分けなければならないのである。

合衆国憲法は合衆国の秩序は法によって護られるゆえ、第 1 章では立法府についての規定が列記される。一方、日本国憲法では天皇についての条項が…

日本国憲法の研究 ―合衆国憲法との比較 前文

これから日本国の新憲法草案を提案しよう。どうしてそう思ったかは単純だ、今の日本国憲法は近代憲法の要件を満たしていないと思われるからだ。近代における国家は主権者である国民の国家形成への強い意志によって成り立っているとする。―するとしたのはもっと奥深い部分では違うと考えているが、近代に対応するためにそう仮定することにしよう。

近代思想において国家は、たとえ国民がひとりでも、国民意志があれば形成することができるとされる。しかしそれは利己的な個人意志ではない。五箇条の御誓文で公論と示された、意志を国民主権では民意というのであって、それがなければ近代国家は存在しないのである。さらにその意志は個々人の中にある不条理で熱い志であり、それを顕現しあるいは不当な隷属の強要から擁護されなければならないと考えている。

そして近代における憲法はその国家を統治する権力を制限するために制定するものであり、国民から政治権力への手紙であり、もっと強く表現すれば命令書として機能するのもである。よって国民が必ずしも従うべきものではないという性質のものである。
統治体というのは国際的には近代国民国家が国際関係を維持するため、またはその関係が破綻した場合に起きる紛争を解決したり、戦争を遂行し条約を締結するための代表府である。同時に国内においては共同体秩序を維持発展させるために制度や法律を制定する立法府、制定された法律をもとにそれを執行する行政府、そして行政が正しい手続きで行われているかを監視したりあるいは手続きの瑕疵を判断する裁判所などの組織のことである。

しかしこれらの組織は主権者である国民の自由を拘束したり法律を不当に行使したりする可能性があるので主権者は組織に対し、してはいけないことと、積極的にしなければならないことを文書によって命令する、それが憲法の本質なのである。そういう視点をもって世界最初の憲法らしい憲法であるアメリカ合衆国憲法と戦後アメリカの占領下制定された日本国憲法を比較してみよう。


アメリカ合衆国憲法(日本語訳)
前文
われら合衆国の国民は、より完全な連邦を形成し、正義を樹立し、国内の平穏を保障し、共同の防衛に備え、一般の福祉を増進し、われらとわれらの子孫のために自由の恵沢を確保する目的をもって、ここにアメリカ合衆国のためにこの憲法を制定し、確定する。The Constitution o…

日本が二度と立ち上がれないようにアメリカが占領期に行ったこと 

日本が二度と立ち上がれないようにアメリカが占領期に行ったこと ー戦後の日本の解体は『菊と刀』から始まった 高橋史朗 WGIP ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム War Guilt Information Program をご存じの方は多いと思う。大東亜戦争に敗れ、我が国は、歴史上初めて他国の占領を受けることになる。占領当初、我が国指導者の目的は、いや日本国民すべてが、連合国による天皇陛下の処刑阻止にあったと言っても過言ではないだろう。評書は第3章で、昭和天皇の処刑を阻止するために、多くの婦人たちの力があった逸話を挿入しながら、WGIPについて新事実も含め詳細に分析を試みている。

誰が陛下の処刑を止めたのか 当初米国上院は、昭和天皇を戦争犯罪人として処刑することを全会一致で可決しており、マッカーサーは議会から、昭和天皇に戦争責任ある証拠を集めるように命令されていた。しかしフェラーズがマッカーサーに、

天皇を戦犯として裁判にふせば、日本全国に暴動は必死であろう。もし天皇を廃せば、全国的暴動が必死であって、特別警備区以外の白人は暗殺を免れない。
 覚書を出すと、マッカーサーも態度を一転、米国陸軍に対し電報を打つ。

天皇を告発すれば、日本国民の間に想像もつかないほどの動揺がが引き起こされるだろう。その結果、もたらされる事態を鎮めることは不可能である。天皇を葬れば、日本国家は分解する。連合国が天皇を裁判にかければ、日本国民の憎悪と憤慨は、間違いなく未來永劫に続くであろう。―中略―そのような事態が勃発した場合、最低100万の軍隊が必要である。軍隊は未來永劫駐留しなければならない。―後略― これによってこれによって米国政府は昭和天皇の訴追をやめることになる。これは比較的著名な事実だが、評書ではもう一つ、昭和天皇処刑方針を転換するにあたり、重要な事実を紹介している。 それは伊藤たかさんという婦人が、マッカーサーに宛てた直訴状、手紙だという。そして日付のあとには署名血判が押してある。当時の右翼はそのような直訴状を出していないということ、直訴状を出したのは婦人ばかりだという事実を紹介している。
 マッカーサーは昭和天皇と会見し、昭和天皇の "You may hang me" という言葉によって心動かされ、フェラーズの覚書、伊藤たかさん等、日本の婦人…

国際関係論で論じられる理想主義

リベラリズムほど解釈が多様にある言葉はないと思う。日本語では自由主義と訳される場合が多いのだが、昨今では自由主義とリベラリズムは対立する政治姿勢ともいえる。よって自由主義をリバタリアニズムと呼ぶのが一般的になりつつある。本稿の場合はリベラリズムを社会自由主義的な用法、ようするに国際関係論で論じられる理想主義として論じることにする。

20世紀の戦争 20世紀は戦争の世紀と呼ばれるように産業革命による技術革新が戦争を巨大化、無慈悲化させた。世界は巨大化・無慈悲化する戦争に対して、一定の規則を締結したが、その後に勃発した第一次世界大戦は大規模かつ無慈悲な消耗戦によりヨーロッパ社会に大きな衝撃を残した。

第一次世界大戦の塹壕戦や化学兵器の使用は、ただ敵を消耗させるための戦略で、それまでの戦争とは様相が大きく変化した。戦争は国家が軍に命令して、軍が名誉をかけて行う営みから、国家国民全体で行う営み全体戦争つまり総力戦へと変容した。

パリ不戦条約(戦争抛棄ニ関スル条約)は大戦のような悲惨な戦闘を二度と繰り返さないために交戦国、非交戦国も含めて63カ国が署名した。目的は戦争の違法化、特に侵攻戦争の違法化を目指したが、最終的には侵攻戦争を非難するにとどまった。


貧困が戦争を起こす もし社会が現状で固定されるとしたら、現在比較的幸福な人はいいが、もし不幸な人はどうだろうか。それはその人の希望を奪い去ることになる。国家同士の戦争もある一面では現状に満足できない国家と、それを阻止しようとする国家の営みといえる。

第一次大戦後ヨーロッパの比較的裕福な人々の間で戦争が二度と起こらないように、家族友人の死、あるいは戦争による破産などの不幸をなくすには、どうしたら良いか考えられたのは自然なことだ。そして彼らは結論した。「貧困が戦争を起こす」。

大戦中ロシアでは革命が起こりソ連邦が誕生する。国民(ソ連に国民がいたかは定かでないが)に貧困のない平等な生活を提供する統治体の出現に、ヨーロッパのエシュタブリッシュメントは期待と不安の眼差しを向ける。
リベラリズムの誕生 フランス革命の惨劇を経験しているヨーロッパの裕福な人達は、現状を維持しながら戦争を防止する政治体制の確立を急いだ。そのような背景でリベラリズム理論が誕生することになる。その理論は金持ちはそのまま、貧乏人はもう少しお金持ちにすることだ。

日本国憲法24条

日本国憲法を研究していて常々思うのだが、24条は非常に特異な条文だ。14条で男女の同権(平等の権利で単に平等ではない)を規定しているのだから、特に婚姻まで権力が関与するまでもなく、自由な恋愛や婚姻は保障されていると考える方が自然だろう。むしろ自由権の侵害ともいえる。
第二十四条 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。

○2 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。

第十四条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
ところが、ダメ押しのように「婚姻は当人同士で決める」と宣言している。当時の男女が制度に縛られて自由な婚姻ができなかった怨念の条文に思えて仕方がない。24条について条文を廃止するという声もあまり聞かれない。あの自民党案でさえ、第1項に「家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない」と加えただけで、条文はそのまま残るとしている。

日本国憲法の施行当時は「新憲法実施のよろこび 男女の権利は同じ 結婚は父母の同意なくできる」や「堅苦しい戸主権よさらば 男女は完全平等に」などという見出しが躍るように国民にも歓迎されたと思われる。ではこの特異な条文はどのように規定されたのだろうか。日本国憲法に影響を与えた憲法草案要綱にもそのような条文はない。GHQが1946年2月13日に日本政府に手交された草案に以下の条文があった。
Article XXIII. The family is the basis of human society and its traditions for good or evil permeate the nation. Marriage shall rest upon the indisputable legal and social equality of both sexes, founded upon mutual consent instead of parental coercion…

正しいTPPの止め方 ―条約承認の手続き

もはや原発もTPPも国民感情は否定的である。安倍総理は、にも関わらずそれらをやめると云へないことに深く敬意を表する。しかし双方とも安倍総理にしか止めることも止めることも出来ないのだから、決断は早いほうが国益になる。

さてTPPの議論で荒唐無稽なのは、交渉に参加したら抜けられないとか、条約は憲法より優先されるので大変だとはいう主張である。もし抜けられない交渉があるのであればそれはマフィヤか何かの交渉なのだろうか。抜けられないのであれば交渉とは呼ばないし、費用をかけて集まる必要もない。さらに滑稽なのは条約が憲法をも優先されるというものだ。国内法というのであればまだしも憲法より優先されるという議論には開いた口が塞がらない。そこで保守的アプローチ戦略第2弾として、憲法によるTPP阻止の戦略を議論してみたい。
憲法と条約の関係を以前国際法の教科書から抜粋して紹介したことがあるが、今回は日本国憲法の解釈学説の立場からの議論を中心に検証してみたい。まず条約を交渉する権限は、憲法の73条3項に、
条約を締結すること。但し、事前に、時宜によつては事後に、国会の承認を経ることを必要とする。 内閣の権限として規定がある。少なくとも条約の締結は国民の付託により内閣の専権事項となっている。内閣が条約を締結することに対して国民から法的に異議を唱えることはできなくもないが、手続き的に正しくない。しかし国民が内閣の締結した条約に唯々諾々と従うのが憲法の規定かといえばそうではない。内閣の締結した条約を批准する手続きが規定されている。条文後半の国会の承認を経ることを必要とするとは一時的な熱狂で内閣を信任した国民が冷静になる期間を設ける意味で重要な手続きだ。

さらに、61条に、
条約の締結に必要な国会の承認については、前条第二項の規定を準用する。 と規定されるように衆議院優先の規定があり、予算案と同等な手続きが規定されている。これらはさらに7条の8、
批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。 と、陛下の認証を必要とする。これら、二重三重の手続きはなぜ設けられているのかといえば、それはやはり国民に冷静な判断を求めるためのクーリングオフ期間といえるのだろう。条約が締結された場合には、98条2項の、
日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。…

年次改革要望書

サイトで偶然みつけた原文の、いわゆる「年次改革要望書」だが、TPPと比較してみても面白い。アメリカの戦略なのか執念なのか、はたまた信仰なのか、1994年からもう20年くらいやってる市場開放交渉だ。我国政府も辛抱強くそれに対応していることがわかる。

日韓併合 百年目の真実 李完用が救った大韓帝国

本年2010年8月29日は法律上の専制君主大韓帝国皇帝純宗が勅諭を発表して日本と韓国が合併したことを内外に示してから100年目にあたる。


韓国皇帝の勅諭 皇帝、若(ここ)に曰く、朕否徳にして艱大なる業を承け、臨御以後今日に至るまで、維新政令に関し承図し備試し、未だ曽て至らずと雖も、由来積弱痼を成し、疲弊極処に至り、時日間に挽回の施措望み無し。中夜憂慮善後の策茫然たり。此に任し支離益甚だしければ、終局に収拾し能わざるに底(いた)らん。寧ろ大任を人に託し完全なる方法と革新なる功効を奏せいむるに如かず。

故に朕是に於いて瞿然として内に省み廊然として、自ら断じ、茲に韓国の統治権を従前より親信依り仰したる、隣国日本皇帝陛下に譲与し、外東洋の平和を強固ならしめ、内八域の民生を保全ならしめんとす。惟爾大小臣民は、国勢と時宜を深察し、煩擾するなく各其業に安じ、日本帝国の文明の新政に服従し、幸福を共受せよ。

朕が今日の此の挙は、爾有衆を忘れたるにあらず、専ら爾有衆を救い活かせんとする至意に出づ。爾臣民は朕の此の意を克く体せよ。

隆煕四年八月二十九日 御璽

日韓併合100年目を前に韓国の反日派からの様々な動きがあるのでまとめてみたい。

2010年5月11日のこのようなニュースを目にした。

日韓知識人が共同宣言「日韓併合は当初から無効だった」
看過できないのは多くの日本人学者が関わっているという点 …今回の声明には発起人である和田春樹東京大学名誉教授をはじめ、日韓歴史共同研究委員会の日本側の座長を務めた三谷太一郎東京大学名誉教授など105人が声明に署名している。一方、韓国ではイ・テジンソウル大学明楊教授やカン・マンギル高麗大学名誉教授、詩人の高銀氏や金芝河氏のほか、幅広い層から109人が声明に署名した。… …声明では、「併合は大韓帝国の抗議を軍事力で押さえつけたもので、韓国側が国権の譲与を申し出たとする内容も虚偽(きょぎ)である」と指摘し、日本政府が日韓併合条約について「無効」であることを認め、8月の総理談話に関連内容を盛り込むように、積極的に働き掛けるとしている。… 2010年07月18日には、

日韓併合100年で日本が韓国へ謝罪、中国も大きな注目

8月29日に日韓併合100年を迎えるにあたり、日本政府は韓国に過去の植民地統治を謝罪する方針を明らかにした。17日、環球時報は「日本は韓国側…

米国の戦略 ―日米平行協議という法規戦

現在TPP交渉とともに粘り強く行われているいわゆる日米並行協議だが、平行協議が何故行われるかを論じた議論が少ないので考えてみる。いくつかの議論を参照してみても、日米平行協議の問題点を、その片務的な内容であると指摘するのみで、米国の狙いが経済的な分野のみだとする見解が多い。