アスファルトを芝生にかえよう!

2020年夏季オリンピックが東京で開催されることになったことは慶賀に堪へない。一部では福島第一原子力発電所の事故を「制御している」と、プレゼンテーションで発言した安倍総理を「嘘つき」呼ばわりしている輩も少なくないが、あの笑顔いっぱいのアスリートの前でそう発言してみればいい。おそらくそんな勇気もない連中が戯言を言っているのだろう。そこで小池知事に期待する東京のオリンピック対策としての都市計画を提案してみよう。

自動車の交通規制

東京は世界でも有数の大都市だが緑が少ないことでも有数だ。都市集中型なので商業地域、住居地域が混然一体となったカオスが、ある意味魅力でもあり強みでもある。そんな狭い東京なのに、自動車の移動路として確保されている道路スペースが、あまりにも大きのではないだろうか。

通行する自動車は、人とくに子供にとって危険この上ない存在である。歩道のスペースは自動車道路に比べ狭く、そこに自転車や歩行者ばかりではなくジョギングをする走行者もいる。危険をまだ察知する能力が、充分発達していない乳幼児は歩行することさえ困難だ。

オリンピックを契機に自動車-特に自家用車-を制限して、車道を大幅に削減し、空いたスペースを自転車、ジョガー、幼児などが安全に通れるようにしてはどうだろうか。そうしてアスファルトを芝生にして緑を増やせばいい。

自家用車の走行規制は販売台数に影響を及ぼすだろうが、自動車会社の一社や二社潰れてもいいじゃないか。原発が稼働停止して火力発電に頼らざる得ない現状、温室効果ガスの排出が増えた分を、芝生によってすこしは抑制できるかもしれない。

貨幣を廃してポイント制

フェリカを都市の隅々まで普及させてはどうだろうか。東京を訪れる外国人のために、現金を持たずにカードだけで日本中どこへでも行けて、どこでも支払いができる様にする。クレジット機能と連携すればいちいち両替の手間もいらない。

問題は数社あるサービスをどうするかだが、スマホ対応にすればいい。日本ではアンドロイド端末がすでにフェリカ対応なので、世界シェア No.1 の iPhone が対応したので利便性は高い。値段表示も◯◯円と◯◯Point とダブル表示にしていくら引かれるかを明確化する。

同時にスマホをユビキタス(死語?)にするために Wifi 環境を整備して国内のキャリアと契約がなくてもインターネットはもちろんスカイプを使って通話もできるようにする。スカイプ番号を取得していればどこでも同じ番号、料金で使える。決済インフラを持つ企業が智恵を出しあって「おもてなし」を考えればいい。

羽田空港の機能強化とVIP専用の飛行場を建設

オリンピック・バラリンピック前後の期間、羽田空港の機能強化、つまり国際線の発着を成田から羽田にしてしまう。ついでに自家用機で来日する VIP のための飛行場の整備強化をする。候補に調布や横田があるが、とにかく都心に近い飛行場を利用させる必要がある。成田からいくら早い交通機関を用意しても結局距離は変らない。

特に成田問題をこれで解決してもどうか。京成線など死活問題になるが、今でも組織される成田闘争に終止符をうつ絶好期だ。反対運動というものは運動していることに意味があり、運動が收束してしまえば終わりだ。現在の沖縄基地問題解決のいい手本になるだろう。

都心は交通規制で自家用車の交通量を制限して、業務車のみが通行しているので移動がスムーズだろう。人は歩くか電動アシスト自転車で移動するか、電車バスの公共交通機関を利用する。もちろんすべて電動にする。これで排ガス規制をクリアできる。

タバコ規制

子供を保育園に送り迎えして感じることは、我々の住む都会は子供にとってはむしろサバンナや砂漠より危険かもしれない。歩道には吸い殻が落ちていて誤飲の危険がある。立て看板の針金や板金のヘリのちょっとした曲がりは凶器になる。

歩道近くに停車している自動車の排ガスは子供にとってどのような影響があるかわからない。歩行中は常に前後左右の自動車の動きに気を配らなければならない。私も実家に帰るときなどはレンタカーを使用するし、お体の不自由な方、またはお年寄りなどは移動に自動車が便利だろう、それを否定するつもりはない。

しかしタバコとなると話は別だ。歩行中の喫煙は手元にタバコを持っているので、幼児の顔あたりにタバコがあたる危険がある。駅周辺の吸い殻の投げ捨て状況は目に余るものがある。特に地下鉄の出口はひどい。吸殻入れの真っ黒い水を下水に直接流すのも問題だ。

そこで喫煙できる場所を限定してそれ以外をすべて禁煙エリアとする。喫煙をする場所にはニコチン除去をできる装置を設置して、水はニコチンの除去をしてから下水に流す。それらのために都は特別条例を制定して税を徴収してはどうだろう。オリンピックの「おもてなし」のためなら皆払うのではないだろうか。

最高の災害対策は都市を自然に還すことだ

東日本大震災で大きな被害を被った原因の一つに油断がある。東北太平洋岸に設置された大きな防潮堤は、チリ地震の津波による被害を想定して設計されたものだったが、無残に破壊され、防潮堤を信頼していた人達を飲み込んだ。住民はあのコンクリートの塊を超えて津波が来ることも、ましてそれが粉々に破壊されることなど想像出来なかった。

人工的に植えられた松林は根こそぎ波にさらわれ、最終的には人の命を奪った。人間が設計した多くの建造物、景観は災害に無力だ。しかし人間が手をかけてない雑木林は残ったばかりか多くの命を救った。

もし東京に大津波が押し寄せたらどうだろう。津波が海水だけならなんとか助かる可能性が大きいが、そこに自動車や破壊された建築物の破片、剥がれた道路のアスファルトなどで命を落とす可能性が高い。道路は土の地面の上に載っけてあるだけのものなので、地震・津波で液状化した土壤から剥がれて凶器になるだろう。

それが根を深く張った芝生ならどうだろうか。津波は泥水にはなるだろうが芝生が凶器になる可能性は少ない。津波は平坦な道路では滑るように進んで勢いを増すが、地面が土や芝生のような植物の場合、それらが抵抗となって勢いを低減させる効果が期待できる。

我々は利便性を求めて都会に住んでいるが、その都会は今や人が住むには危険な環境になりつつある。外国人の増加はそれまであった犯罪と質の違う犯罪になった。鬼平犯科帳で言うところの盜人の風上のもおけない凶悪犯罪が多発している。

もし小池知事がオリンピックを成功裏に収めたいのなら、これら外国の犯罪集団の徹底した摘発が必要だろう。人も風土の一部であるから、日本列島にはその風土に適した民族が、宗教や慣習、常識を共有して生活している。

そこに他の自然から移動してきた民族が、その民族の宗教、慣習、常識でこの風土に適用しようとしても無理がある。キリスト教にはキリスト教が広がった気候風土つまり自然があり、イスラム教や仏教にもそいうった意味の自然がある。

東京をもとの気候風土に戻すことが、災害や犯罪から守る本当の安全が実現するのではないだろうか。オリンピックを機にアスファルト削(はつ)って芝生を植えよう!

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